銀座のリクルーター
「いいかい、最初は指名もなかなか取れないし、夜の仕事だけじゃ喰えないから、昼の仕事続けないとダメだからね。判ってる?」
「はい。しばらくは、続けるつもりですから。」
「あ、それと彼氏はダメだよ。別れたんだろうね。」
「もう一年前に別れました。」
「うちもさ、経営厳しいんだよ。そんな中で、女の子の安全も考えてさ、銀座からすぐのところに部屋借りてるわけ。これ、まじでさ、男連れ込まれたり、住まわせたりすると困る訳よ。頼むよ。」
「はい。」
「ま、さ、彼氏作るんだったらさ、ちゃんと金銭的にもちゃんとして、あんたのこと支えてくれるような人にしなよ。な。」
隣の席で、打ち合わせしていた取引先の担当者と私は、沈黙。
上井草の恋バナ
「ちひろ美術館って、安曇野にもあってね、すっごくいいんだよ。トットちゃんの電車とかほんとにあるの。」
「ふーん、誰と行ったんだよ?元カレ?」
「気になる?ねえ、気にしてんだ。」
「別に、オレだって、いろいろあるし。」
冬の日差しが暖かい美術館のカフェ
小春日和に上井草駅から住宅地の中を散歩しながら行くのに最適。
・ちひろ美術館(東京)