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東京恋愛散歩

東京の街は恋と笑いにあふれてる

谷中の豆大福

「あ、ここ! 両津さんが豆大福買いに来たとこだ。」「誰よ、両津さんって。また、元彼女の思い出~?いい加減に気を使ってよねえ」「何言ってんだよ、両津勘吉だよ、こち亀の。うおーほんとにあるんだ。」「なに感動してんのよ。でも、ほら、ここって豆大福…

田端のおでん種屋

彼の部屋から鍋を持ち出して、おでんを買いに商店街に。下町育ちの私は、子供の頃、おかあさんと一緒に買いに行った記憶があるけど、関西育ちの彼はびっくり「鍋持って、なにしてんの?」いいから、いいからとエレベーターに乗って、やっぱり途中の階で乗っ…

雨のたまプラーザ

取引先との打ち合わせで、たまプラーザの駅に降りた。 東急田園都市線には、よく乗るが、たまプラーザに降り立ったのは、十年ぶりくらいだろうか。 取引先の担当者の女性は、30代半ばだろうか、頭の回転が速く、打ち合わせは問題なく、あっと言う間に終わ…

浅草寺で着物

「こっちが浅草寺(せんそうじ)、お寺なんだよ。でね、向こうが淺草神社(あさくさじんじゃ。)」「へえ、そうなんだ。お寺と神社があるのねえ。」「最近、浅草も和服が多くなったね。」「私も着てみようかなあ。」「レンタルできるらしいぜ。」「なに言っ…

パールセンター商店街のパスタ

「なんかさ、へへ。ちょっとうれしいなあ。」「なに、そんなに食べたかったの、ここのパスタ。」「いや、そうじゃなくてさ。付き合った頃だったら、連れてこれなかったなあって。いま、なんか彼女になってくれたんだなあって、ちょっと。」「へんなのぉ。ま…

八王子の都まんじゅう

「ほう、珍しい物があるなあ」思わず声を出してしまった。「部長、知ってるんですか。」「ああ、八王子の都まん、だろ。」「いがいですねえ、甘いモノ食べるんですか。加藤君が、今日、八王子に行ってきたんで、買ってきてくれたんです。どうです、一つ。」 …

万世橋のお説教

ここ、俺たちが子供の頃は、交通博物館だったよなあ。親に連れてきてもらったよ。なに、どうしたんだよ。元気ないなあ。また、振られたのかよ。えっ、今回もまた告白する前に振られたって。クリスマスのディズニー・シーは行ってくれたんだろう?やられたな…

隅田川と屋形船

「この間、告白されたんだって、聞いたわよ。」「もうやだ、会社いられない。」「けいこが辞めることないじゃん。」「そうよ、セクハラよセクハラ。」「私、なんで部の忘年会の屋形船の中で、大声で告白されなきゃいけないのよ、恥ずかしくて川に飛び込もう…

表参道の熱い高校生

「あのさあ、おれ、今日、授業中に考えてたんだけどさ 過去って確実に存在するけどさあ、未来はあるかどうかわかんないじゃん。ってことはさ、過去に戻ることは可能なんだよ。絶対、可能だわ。でもさ、未来は存在するかどうかわからないんだからさ、行けない…

晴海ふ頭のヒーロー

「ここって、戦隊モノの基地なんだよなあ。」「せんたいもの?」「ほら、なんとかレンジャーというのあるだろ。子供の頃、よく見た。」「ああ、男の子が好きなやつね。」「そう、東京に来てさ、銀座から都バス乗って、初めてここに来て、あ、ここ知ってるっ…

上野のとんかつ

「なんだい報告って」「結婚することにした。」 「おお、良かったなあ。そりゃあ、良かった。苦節何年だっけ、やっとあの男がふっきれたか。」 「ねえ、寂しいとか思わないの。」 「なに言ってんだか、思わないよ。いい話じゃないか。ずっと心配していたんだ…

銀座のリクルーター

「いいかい、最初は指名もなかなか取れないし、夜の仕事だけじゃ喰えないから、昼の仕事続けないとダメだからね。判ってる?」「はい。しばらくは、続けるつもりですから。」「あ、それと彼氏はダメだよ。別れたんだろうね。」「もう一年前に別れました。」…

上井草の恋バナ

「ちひろ美術館って、安曇野にもあってね、すっごくいいんだよ。トットちゃんの電車とかほんとにあるの。」「ふーん、誰と行ったんだよ?元カレ?」「気になる?ねえ、気にしてんだ。」「別に、オレだって、いろいろあるし。」冬の日差しが暖かい美術館のカ…

池之端の温泉

そういえば、ここで見合いをしたんだった。見合いと言っても、そんな形式ばったものではなかったけれど。あれで懲りて、後にも先にもあれ一回になったな、自分的に。 正月明けに実家から両親がやってきて、東京の叔父叔母と食事をするからと呼び出された。わ…